- 最終更新日: 2024.05.11
- アドバイス
BBQの肉漬け込み方法!簡単漬けタレ・短時間で安い肉が柔らか&うま味UP♪専門家監修あり
こんにちは!Bavi編集部です。
今回はバーベキュー(BBQ)の肉の漬け込み方法についてお届けします。
バーベキューで食べた肉が硬かったという経験がある方は多いはず…肉をもっと柔らかく美味しく食べたいと思いませんか?
実は、肉を漬け込んでおく(下味を付ける)ことでそのお悩みが解決するかもしれません!
チームBavi専属フードコーディネーターの長森さんにもお話を伺い、今回はバーベキューの安くて硬い肉を柔らかくする肉の漬け込み方法をご紹介していきます。
漬け込むことで肉が柔らかくなるだけでなく、うま味がUPしたり、臭みが取れたりと良いこと尽くし♪
ぜひ本コラムを参考に、バーベキューの肉の漬け込み方法を試してみてくださいね。
漬け込む前には…こちらをぜひご覧ください↓
BBQ肉の漬け込み方法|漬け込みの効果
肉はそのまま焼いてももちろん美味しいですが、実は、漬け込んだ方がより美味しくいただけるのです。なぜでしょうか?
漬けタレ+肉でうま味UP
肉を漬け込む時に使う漬けタレには、基本的に醤油や香味野菜由来のうま味成分「グルタミン酸」が多く含まれます。これに、肉に含まれるうま味成分「イノシン酸」が合わさることで、うま味が何倍にも強く感じられるのです。
例えば、昆布のみの出汁や鰹節だけの出汁より、昆布(グルタミン酸)+鰹節(イノシン酸)のほうが、濃いうま味を感じるのはそのためです。
漬け込むと、このWのうま味成分によって格段に肉の味が良くなります。色々な味に漬け込んでおけば、味に飽きることなく肉を楽しむことができますね。
安い輸入肉でも柔らかくジューシーに
スーパーでよく特売しているオーストラリア産やアメリカ産などの安い肉は、硬くて敬遠される方もいるかもしれません。
しかし、漬け込むことによって、漬けタレに含まれる「有機酸」という酸味を示す物質により、肉の筋繊維に隙間が生じて、そこに糖やアミノ酸が入り込みます。それにより肉汁が流れ出るのを抑えて肉の中に溜め込んでおけるため、柔らかくジューシーな食感になります。
漬け込みによって、安くて硬い肉でも柔らかくいただきましょう。
肉の臭み取りに
肉が主役のバーベキューでは、みんなが満足する量の肉を準備したいと思うでしょう。そうすると、予算との兼ね合いで、安い輸入肉を選ぶ方もいるかもしれません。その場合気になるのは、独特の臭みではないでしょうか?
肉の臭みを取りたいのならば、漬け込むのが一番!漬け込むことで、臭みとともに硬さも和らげ、肉を美味しく食べることができますよ。
BBQ肉の漬け込み方法|漬け込みの注意点
漬け込みは短時間で
今回ご紹介する漬け込み方法は、比較的短時間で行うものばかりです。(※肉の厚さにより異なる)
漬け込み時間が長くなることで味が濃くなったり、肉の質感が変化してしまう可能性があります。もし前日から準備したい場合は注意が必要です。たれの濃さを加減するなど工夫が必要でしょう。
バーベキュー当日まで日にちがある方は、事前に作って試してみるという手もありますね。
衛生管理の徹底を
漬け込む作業は生肉を扱うため、食中毒予防の衛生管理は必須です。特に、塊肉を切って下ごしらえを行ってから漬け込む場合は、肉の量によっては作業時間が長くなります。
十分な手洗いの後、できれば食材ごとに別の使い捨て手袋を利用し、作業が終わったらすぐに冷蔵庫(冷凍庫)へ入れましょう。もちろん、当日会場での手洗いも十分に行ってください。
BBQ肉の漬け込み方法|漬け込み食材例と目安時間
では、どんなものに漬け込むと良いのか、いくつか例を挙げてみます。
焼肉のタレ
焼肉のタレは、漬け込み用の調味料やフルーツ・野菜などの準備が難しい方、とにかく簡単に美味しくしたい!という方におすすめです。
最近は各社から様々なタレが発売されています。定番の醤油ベースや塩、味噌など、あらゆる味付けのものがあり、辛さのバリエーションも豊富です。子どもがいる場合には、子ども用に甘口も準備されるのが良いでしょう。
薄めの肉ならば、30分から1時間程度、厚めの肉ならば、1時間~漬け込んでも良いでしょう。
フルーツ類(パイナップル、キウイ、梨、りんご、いちじくなど)
これらのフルーツに含まれている「プロテアーゼ」という酵素によって、肉のタンパク質が分解されて柔らかくなります。フルーツを細かく刻むか、すり下ろしたものに肉を漬け込みます。
ここで重要なのは、フルーツの缶詰やジャムではダメということです。プロテアーゼは熱によってその働きを失ってしまうので、必ず生のフルーツを使用する必要があります。
あまり長時間漬け込むと、柔らかくなりすぎたり、フルーツの香りが肉に移ることがあるので、厚めの肉なら30分ほどが良いでしょう。薄切りの肉は漬け込むことによってパサパサになってしまう可能性があるのでご注意ください。
野菜類(玉ねぎ、舞茸)
玉ねぎも舞茸もフルーツ同様、プロテアーゼという酵素が含まれます。
玉ねぎはすり下ろしたものに肉を漬け込みます。舞茸は、小房に分けたものか刻んだものを、肉にまぶしておきます。
玉ねぎはフルーツ同様、あまり長く漬け込むことは避けましょう。舞茸については、1時間以上は置いた方が良さそうですが、あまり長く置くと舞茸の香りが肉に移ってしまう可能性があるのでご注意を。
※使用した舞茸は肉の付け合わせやソースとして利用できますよ♪
ヨーグルト、麹類(塩麴、醬油麹など)
ヨーグルトや麹などの発酵食品に漬け込む方法もあります。ヨーグルトは、乳酸が肉の筋繊維をほぐして細胞やコラーゲンの成分を含んで膨らみ、肉質を柔らかくすると言われています。しかも、ヨーグルトのタンパク質や脂肪球には吸臭作用があり、肉の臭み取り効果もあります。
麹は、塩麴、醤油麹などがあります。こちらもプロテアーゼが働きますが、麹のタンパク質を分解する力はとても強力で、ヨーグルトに比べて圧倒的に肉を柔らかくしてくれます。
肉の厚さにもよりますが、20分くらいから比較的短時間の漬け込みでOKなので、時間がない時におすすめの方法です。漬け込み過ぎると、ドロっと溶けたようになってしまうので注意が必要です。
炭酸類(コーラ、ビールなど)
炭酸に含まれる「炭酸水素ナトリウム」が肉のタンパク質を溶かすことで肉が柔らかくなります。
コーラやビールの場合は、30分から1時間ほど漬け込むと良いでしょう。コーラが付いたまま肉を焼くと焦げやすくなってしまうため、焼く前にキッチンペーパーなどで拭いてください。
その他(マリネ液、合わせ調味料など)
その他にも、オリーブオイルとハーブのマリネ液や、醤油とはちみつ、にんにくなどを合わせた調味料などに漬け込むという方法もあります。
色々なパターンを試してみるのも楽しいですよ!
BBQ肉の漬け込み方法|まとめ
今回は、バーベキューの肉の漬け込み方法についてお届けしました。
ご紹介した漬けタレに使う食材はスーパーで手軽に買えるものですし、簡単に比較的短時間で漬け込める方法ばかりです。
お財布にやさしい安い肉を、バーベキューで柔らかく美味しくいただくために、バーベキューの肉の漬け込み方法、一度試してみてはいかがでしょうか?
▼こちらも参考に!▼
<参考情報>
・バーベキュー炉作り研究倶楽部『失敗しないバーベキュー炉作りの基本』日東書院本社,2017
・松山拓也『キャンプ大事典』成美堂出版,2019
・東麻吏『母と子のためのハイキング&キャンプ』地球丸,2017
・株式会社明治HP(2021.8.19)
・マルコメ株式会社HP(2021.8.17)
・エバラ食品工業株式会社HP(2021.8.19)
チームBaviはバーベキューのプロ集団。10年以上続く出張BBQサービスの経験を活かして、信頼できる情報をお届けします! 出張BBQのご用命はコチラ▶▶▶【Bavi(手軽にBBQ.com)】https://www.gpc-bbq.com/