【Bavi専属精肉職人監修】BBQで役立つ美味しい肉の見分け方&美味しさUP下ごしらえ術とは?【アドバイス】 | 日本最大級のバーベキュー場プラットフォーム Bavi

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  • 最終更新日最終更新日: 2024.08.02
  • コラムカテゴリー アドバイス

【Bavi専属精肉職人監修】BBQで役立つ美味しい肉の見分け方&美味しさUP下ごしらえ術とは?

こんにちは!Bavi編集部です。
今回は、バーベキュー(BBQ)で役立つ肉を美味しく食べるコツ(見分け方・下ごしらえ)についてお届けします。

バーベキューの主役と言えばやっぱり肉ですよね。一般的には、スーパーや精肉店等で購入される方が多いのではないでしょうか?一体どんな点に気を付けて選べば良いのか、悩みますよね…

そこで、今回はBavi専属精肉職人土屋(職人歴17年)より、知って得する美味しい肉の見分け方、そして、購入した肉をより美味しく食べるための下ごしらえ(臭み取り・切り方・下処理)をご紹介します。プロ直伝のコツ、ぜひ参考にしてみてくださいね!

美味しい肉があればきっと満足度の高いバーベキューになりますよ♪

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BBQで役立つ美味しい肉の見分け方(基本)

私たちはスーパー等で商品を選ぶ際、値段や産地など加え、「見た目」を重要視しますよね。肉を選ぶ際にも、見た目はとても大切な要素です。どんな点に注意して見分けたら良いのかポイントを挙げてみました。

肉の見分け方のポイント

・色
・脂の入り方
・肉の締まり方
・ドリップの有無
・乾燥していないか

上記したポイントの中でも、肉のはチェックしやすいポイントではないでしょうか。長年のスーパー勤務経験に基いて、肉の色についてご説明しますね。

肉の色の変化について

本来、肉は塊の状態や切りたての状態では、黒みがかってくすんだ赤色「暗赤色(あんせきしょく)」をしており、時間が経つと鮮やかな赤色「鮮紅色」へと変化します。

勤務していたスーパーでは、塊肉をカットしてから10分ほど冷蔵庫へ入れていました。くすんだ色が冷気で鮮やかな赤身色に発色するので、綺麗な赤色のピークで店頭へ陳列していました。実は、こうすることで臭いも多少軽減されるのです。

暗赤色の塊肉
鮮紅色の菊盛(精肉職人土屋作)

このように肉の色が変化するのは、酸素に触れて酸化するためです。鉄分を有する筋肉色素「ミオグロビン」が空気に触れて酸化し「オキシミオグロビン」に変化すると、発色作用が起こり肉が鮮やかな赤色になります。この現象を「ブルーミング」と言います。

全国食肉事業協同組合連合会.”お肉のQ&A”.公式サイト.https://www.ajmic.or.jp/shouhisha/img/2012/qa_pdf/68.pdf,(2024.7.26)

図のように、暗赤色→鮮紅色の後さらに放置すると「メトミオグロビン」が形成されて褐色に変化します。

なお、「ミオグロビン」は含有量に差があるものの、牛豚鶏全てにおいて含まれます。

BBQで役立つ美味しい肉の見分け方(種類別)

上記の基本ポイントを踏まえて、肉の種類別に美味しい肉の見分け方をご説明します。ぜひ購入時の参考に!

牛肉

・過度な褐色、茶色くなっていないか(鮮度が悪くなっているので注意)
・肉は重なっていない部分の色をチェックする(重なった部分がくすんだ色なのは空気に触れず酸化していないだけ)
・脂と赤身の境目がはっきりしているか
・形が崩れず締まりがあるか
・ドリップが流出していないか

豚肉

・過度な褐色、茶色くなっていないか(鮮度が悪くなっているので注意)
・ほのかに淡い灰色がかった桃色のものを選ぶ(色味が暗くなると鮮度が落ちている)
・形が崩れず締まりがあるか(水分を含んでブヨブヨなものは避ける)
・ドリップが流出していないか

鶏肉

・透明感がある鮮やかなピンク色のものを選ぶ
・皮付きの部位は、毛穴が大きく盛り上がっているものを選ぶ
・皮の色が黄色いものを選ぶ(鮮度が落ちるにつれて白くなる)
・ドリップが流出していないか(シートで水分吸収されているか)

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BBQで肉を美味しくする下ごしらえ(臭み取りのコツ)

上記で美味しい肉の見分け方についてお話しました。ここでは、購入した肉をより美味しく食べるための下ごしらえとして、臭み取りのコツをご紹介します。基本方法と、下処理必須の内臓(モツ)を取り上げています。少しの手間でグッと肉の味が良くなりますよ!プロの技、ぜひ参考に。

肉の臭みの原因とは

肉の臭みの原因は「食肉の特異臭」「脂質酸化臭」などです。与えられたエサが肉質や脂肪に影響を与え、臭みの元になります。脂質の多い肉は油焼け(酸化)しやすく、生の状態で保管中にも不快なにおいは増します。 また、独特の臭みをもつ内臓(モツ)ですが、これはモツに付着する脂肪や汚れです。

生の状態だけでなく、調理する過程で、脂質が酸化して過酸化脂質に変化し、それが分解され「脂質酸化臭」の原因物質であるアルデヒド類(ヘキサナール等)やケトン類が生じることでも臭みが発生します。

肉の臭み取り方法

基本の臭み取り方法

基本的に、肉(内臓含め)の臭みを取るには冷塩水(塩を入れた氷水)で洗うことをおすすめします。

内臓(モツ)の臭み取り方法

・塩をもみ込み、濁りがなくなるまで流水で洗う

塩をモツ全体にもみ込み、その後流水で洗います。塩には臭いとともにぬめりも吸着してくれる効果があります。洗うときは流水でモツに残った汚れや臭いをしっかりと洗い流します。

・牛乳にしばらく浸す

ボウルに牛乳を入れ、モツを30分~1時間程漬け込みます。その後水で牛乳を洗い流します。牛乳の代わりに醤油や焼酎で代用可。

・小麦粉をもみ込む

モツを水洗い後、小麦粉をたっぷりとまぶしてもみ込みます。その後流水で小麦粉を洗い流します。小麦粉に臭みが移り、水で洗い流すことで臭いが軽減されます。

・下ゆでする

上記の方法を行ってもまだ臭いが気になる場合、下茹でがおすすめです。モツの旨みを損なわないようゆで時間は5分程。臭み取りのため生姜やニンニクのスライス、ねぎを入れてゆでるのもよいでしょう。ゆで終わったらざるにあげ、その後、再度ゆでこぼし、下ゆでを2回繰り返します。

補足

・鶏肉の臭み取りは、表面全体に塩を振り、5~10分おきます。脱水作用で水分が出るので、軽く洗うか、良く拭き取ります。ドリップが出ている肉は特に臭み取りをしましょう。
・余談ですが、刺身も氷水に通して臭み取りします。(ちなみに、まぐろは、砂糖をまぶして5分くらいおき、水分を拭き取ります。)

BBQで肉を美味しくする下ごしらえ(塊肉の切り方のコツ)

続いては、塊肉の切り方のコツについて。せっかくのバーベキューならば、カット済みの肉だけでなく、塊肉に挑戦してみるのもおすすめです。プロの切り方のコツ、ぜひ参考に!

肉は引き切りする

肉を切るときは、基本、包丁を手元(付け根部分)から刃先に向けて手前に引くように切る、引き切りで行います。

引き切りは包丁をゆっくりと動かすので食材への負荷が少なく、弾力が無く切る時に形が壊れてしまうような食材を切るのに向きます。(肉のほか、刺身、トマト、豆腐など)

反対に、包丁のとがっている方(刃先)から手下に向かって押して切る押し切りがありますが、肉の切り方としてはおすすめしません。

こちらは、包丁の引き切り・押し切り・落とし切りの切れ味を表した図です。包丁の刃の断面は垂直に進むより、引いた方が見かけ上の刃角が小さくなります。刃角の角度が鋭角なほど、食材に対する抵抗が少なくなり切れやすいことから、引き切りが最も切れ味に優れるというわけです。

藤次郎株式会社.”刀身の構造”.公式サイト.https://tojiro.net/reading/8757/,(2024.7.29)

少しわかりにくいかもしれませんが、落とし切りは刃先の角度がそのまま食材に伝わり、押し切り、引き切りの順に食材に鋭く刃があたることを表しています。

なお、押し切りが有効な食材としては、千切りなど野菜のカットや固い食材、形が壊れにくいものが挙げられます。

繊維に対して十字(垂直)に切る

肉の種類に限らず、「繊維に対して十字(垂直)に切る」のが基本です。肉には縦に繊維が入っているため、この繊維を断ち切るように十字(垂直)に切ることで食べやすくなります。切る厚さに限らず、この方法だと断面が綺麗になり、加熱の際は肉に均一に火が入ります。

鶏肉を切る際の注意点

・黄色っぽい脂肪、血の塊を取り除く
・真ん中のほうにある筋の塊をフォークで刺しておく
・1㎝くらいの切り込みを2~3㎝間隔で肉全体に入れる(筋切り)
・皮目にフォークや包丁で穴をあける(漬け込む場合)

補足

・勤務したホテルでも肉は引き切りしていました(刺身も)。
・包丁の状態により、切れ味が良いと引き切りができますが、良くないと押し切りになることがあります。

▼切れる包丁で味が変わる?!包丁の研ぎ方コラムはこちら▼

▼肉の切り方・下処理の詳細コラムはこちら▼

BBQで肉を美味しくする下ごしらえ(下処理のコツ)

最後に、肉の下処理のコツについて。やるとやらないでは食べたときに大きな差が!面倒でもぜひやっていただきたいポイントを挙げました。

筋切りのコツ

肉は、加熱した際にタンパク質が変性して収縮し、反り返ってしまいます。その反り返りを防ぐため、加熱前の肉の赤身と脂身の境界にある筋に、数箇所切れ目を入れます。

基本的に、筋切りは片面のみでOK(3~4㎝間隔で4~5か所目安)。厚切り肉は両面からした方がよいでしょう。切り口から旨みが出てしまうため切り過ぎに注意。

筋取りのコツ

肉にある硬い筋は噛み切れず、口当たりが悪くなるため、筋を取り除いておきます。(鶏のささみなど)

肉たたきのコツ

厚めで硬そうな肉は、筋切りのついでに肉全体を軽めに叩いておくと良いでしょう。肉の繊維がほぐれて柔らかくなるほか、肉が薄くなり火の通りが早くなるなど、メリットが多いです。

包丁の背や顎で軽くトントンと叩くようにします。フォークや竹串を使うのもよいでしょう。あとで漬け込む場合にも役立ちます。

▼肉の切り方・下処理の詳細コラムはこちら▼

BBQで肉を美味しく食べるコツ|まとめ

今回は、バーベキュー(BBQ)で役立つ肉を美味しく食べるコツ(見分け方・下ごしらえ)についてお届けしました。

バーベキューだけでなく、日常生活においても、何気なく肉を選んでいる方も多いことと思います。ぜひご紹介したポイントを押さえて、スーパーへ足を運んでみてください。

また、同じ肉でも臭み取りや下処理など、下ごしらえをするのとしないのでは大きな差が生まれます。面倒な気持ちはちょっとおいて…ひと手間かけて、より美味しくしてみませんか?

Bavi専属精肉職人土屋による美味しい肉の見分け方肉を美味しくする下ごしらえ(臭み取り・切り方・下処理)、ぜひぜひ試してくださいね!

▼こちらも参考に▼

【参考情報】
群馬県食肉品質向上対策協議会
ホクレン
家電 Watch
松阪牛の長太屋
肉の一冨士本店
宝酒造
和食の旨み
エバラ食品
三六
藤次郎
アイムフードセンター

監修者紹介

Bavi専属精肉職人:土屋


精肉職人歴17年。某大手スーパー精肉部門を拠点に精肉技術を磨いた。主任兼技術トレーナー。時にホテル、時に寿司屋、時に刃物店…付随する技術は自ら足を運んで修行の毎日。セルコグループ精肉部門技術コンテストにて堂々の日本一獲得。特技は体操。趣味はバイク・車・料理。

▼プロフィール詳細▼
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Bavi編集部

チームBaviはバーベキューのプロ集団。10年以上続く出張BBQサービスの経験を活かして、信頼できる情報をお届けします! 出張BBQのご用命はコチラ▶▶▶【Bavi(手軽にBBQ.com)】https://www.gpc-bbq.com/

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